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『ただ、人として接する』民宿久米島別館

『ただ、人として接する』民宿久米島別館

民宿、久米島別館。久米島の具志川地区にある民宿です。

創業してから約20年、ビジネスで島に来る方を中心に、多くのお客さんをもてなしてきました。

 

ご主人の国吉昌也(くによし・まさや)さん。久米島高校卒業後に上京。しばらく仕事をした後、島に戻って来たそうです。

お父さんも民宿の経営者。その影響もあったのだと思います。帰ってきた頃、今の物件がちょうど売りに出ており、国吉さんも民宿を始めることになりました。元々はサラリーマンだったため、商売を自分で行うことへの不安も大きかったようですが、お父さんの見よう見まねでここまでやって来たそうです。

 

リピーターも多いという久米島別館。その人気の秘訣は、国吉さんの自然な、人間らしい思いやりにあります。

 

「うちの敷居は高くないので、気軽に入れる。いらっしゃいませって綺麗に旅館みたいにされたら入りにくいかもしれませんが、気軽さや来やすさ。そういったことを気に入ってもらえてるのかもしれませんね。」

 

またお客さんとのこんなエピソードを教えてくれました。

 

「家族ぐるみで来るお客さんがいて、娘さんが高校のときに『ぐれたのでちょっと預かってくれ』と言われて預かったことがある。最初は戸惑いましたよ(笑)女の子だったので。この子が今は結婚していて、お父さんが来られたときに結婚式の写真を見せてくれたんです。自分の娘じゃないけど娘みたいに思えてきますね。」

 

「こういう密な付き合いのおかげで仕事で助けられたことも多い。お客さんとのご縁がいまだに続いているのがすごいなと思いますし、ありがたいですね。」

 

久米島にある、もう一つの家、もう一つの親族。この場所に来るお客さんにとって、久米島別館はそのような場所なのかもしれません。

 

リピーターさんが宿泊予約をしたけれど、ここが満室で入れないときは、わざわざ他の宿泊施設に電話して、宿の手配までしているそうです。

 

「せっかく電話を頂いて、ハイ泊まれません、ガチャって切られたら嫌じゃないですか。」

嫌だとは思いますが、ここまでやってくれる民宿はあんまり聞いたことがないような気がします。

 

「うちで出来ることは大したことはない。普通に接しているだけ、お客さんとして、人として。それだけじゃないですかね、後は何もないと思います。」

 

ついついやってしまう自然なおもてなし、心遣い。リピーターさんが多い理由が分かった気がします。

 

「観光客として来る方も大切だと思いますが、ビジネスのお客さんに目を向けることも大切かなと思っています。私の感覚ですが、ビジネスで来るお客さんはプライベートで来ることも多いんですね。久米島にビジネスで来るお客さんに対して、少しでも心地のよい宿を作っていくこと、落ち着ける環境を提供できればいいなと思っています。それがうちの宿でやるべきこと、やってきたことなのかなと思います。」

 

今後の目標については

「宿泊している人に島の物を食べてもらえるように、久米島独特の食材をなるべく使っています。ゆくゆくは島の野菜を使った総菜を手頃な価格で販売し、島の人が島の食材を食べれる環境を作っていきたいですね。」

そんなビジョンを語ってくれました。

 

「サラリーマン上がりで何もできなかった自分が、こんなに多くのお客さんと出会うことが出来た。お客さんの指摘を受けながら成長できた。そのことに感謝してます。」

国吉さんが追求するのはあくまで自然なおもてなし。

ただ、人として接する、その心地よさが多くのリピーターさんに愛されている理由なのではないかと思いました。


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インタビュー:岡本耕平